ビジネスマンの大半は時間に迫られているという。
「時間がない」
「忙しい」
が口癖だ。
だが弥生丸は暇だった。
正直なところ、毎日ブログを書くことと本を読むこと以外にすることはない。
かといって無職ではない。毎日しっかりと働いている。弥生丸は船乗りだ。船乗りは航海中、とてつもなく暇なのである。
ということで今日も本を読む。
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選んだ本は
「金持ちになる男 なれない男の習慣」
この著者は、白井由姫さんという女性である。
そこに興味を持った。女性が男を斬る。さぞかしきつい内容なんだろうなと想像した。
読み始めて十数分後、弥生丸の心はズタボロだった。
「金持ちになれない男は……」
「金持ちになれない男は……」
白井由姫さんは容赦なく斬ってくる。
弥生丸は半泣きになる。読まなきゃよかった。途中から後悔し始めていた。
しかし心をキザまれるということは、白井由姫さん言うことが的中しているからである。
正直なところ途中までは、なんて高慢チキな女なんだ、と思ったりした。
しかしその思いも、読み進めるに連れて一変した。
毎朝割り箸をくわえて笑顔の練習をするなど、著者の真摯な思いを感じとったからだ。
この割り箸くわえて笑顔戦法は、早速試してみた。
割り箸をくわえて笑顔を作るというよりは、その姿の自分が馬鹿馬鹿しくて笑いが出た。
なかなかいい方法のようだ。早速毎日試してみようと思った。7つ道具のひとつが、割り箸になるかもしれない。
さらに「金持ちになる男 なれない男の習慣」を読んでもっとも印象に残ったのは、コミュニケーションが上手くなる、魔法の五つの言葉というものだ。
「ありがとうございます」
「尊敬しています」
「頼りにしています」
「おかげさまで」
「教えて下さい」
この五つの言葉を意識的に使うことがとても大切だという。
そこでこの魔法の言葉五つをTwitterで意味もなく呟いてみたところ、なるほど、よくわからないがいい感じだ。
これだけでコミュニケーションが取れてしまいそうである。
ところで様々なビジネス書や自己啓発書を読んでいると、必ずどの著者も指摘していることがある。
それがコミュニケーションの重要さだ。
全員が指摘しているのだから、コミュニケーションは本当に大切なものなのだろうと思う。
人脈があったから成功できたという人はかなりいる。というか殆どがそうである。
しかしこれは非常に難しいところだと思う。
成功者になるためにはコミュニケーションが大事だといわれると、人を損得勘定でみてしまうのではないか?
間違ってもそんな人間にはなりたくない。
コミュニケーション大事、というよりは、自分の好きな人や大切な人を大事にする、こういう考え方の方が、しっくりくると思う。